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信用リスク管理

信用リスク管理を支えるさまざまなプロセスおよび機能は、相互連関性が高いことから、個別・複合双方で効果的に運用される必要があります。例えば、適時適切に付与されない格付では、効果的な経営への報告、貸倒引当金の予測、不良債権の管理、ポートフォリオ・リスクのモニタリングを行うことができません。同様に、報酬体系に対する検討が不足しており、方針やリスク許容度が具体性を欠き不明瞭であった場合は、過剰なリスクテイクにつながり望ましくありません。

そのため、プロモントリーでは、信用リスク管理において包括的なアプローチを推奨、導入しています。

  • リスク選好度、リスク許容度、リスク限度
  • リスク管理の組織および体制
  • 信用リスクの方針、規程、および手続
  • 融資・信用リスク部門職員の報酬体系
  • 信用および融資の審査
  • モデルの妥当性の評価
  • リスクの査定および与信の承認プロセス
  • ポートフォリオのモニタリング
  • 内部格付制度および規制の分類
  • 貸倒引当金
  • リスク報告
  • 不良債権の管理
  • ローン・リストラクチャリング分析
  • ストレステスト

信用リスクのガバナンス

  • ポートフォリオ管理
  • 独立したリスク・コントロール機能
  • リスク文化の評価:金融機関はしばしば、方針や規程によって強力なリスク文化の醸成が促されると考えるものの、最終的には、そういった方針を体系的に実践することは困難であるという認識に至ります。多くの場合、社内コミュニケーション、経営報告、報酬体系は、望ましいリス基準に適合したものではありません。プロモントリーは、リスク、および、リスク管理に関する企業風土や文化の評価を行い、お客様をサポートしています。望ましい行動、および、パフォーマンスに対する障害を特定し、効果的な社内コミュニケーションのための計画、組織変更、報酬戦略等の改善策を設計します。
  • 信用リスク・ガバナンス:金融機関の取締役会はリスク管理に関する最終的な責任を負っています。実効的、かつ、影響力のあるものとなるよう、取締役会は金融機関全体と してのリスクや傾向に加え、リスク管理方針、プロセス、および業務の有効性について、適切かつ定期的に情報を得る必要があります。プロモントリーは、これらに対し、信用リスク・ガバナンスのプロセス改善のためのサポートが実施できます。業界標準および規制要件に照らして実務を評価し、既存の委員会の任務、構造、メンバー、実務、報告、モニタリング、意志決定に求められる改善点について提言を行い、そのサポートを行います。
  • リスク選好度・リスク許容度:取締役会および関連する委員会は、経営に対し信用リスクに対するリスク選好度およびリスク許容度を確立し、期待水準を示さなければなりません。リスク選好度、リスク許容度キャパシティ、リスク限度とは、取締役が積極的に受け容れることのできるリスクの限界範囲をいいます。規制当局および市場参加者はともに、リスクの過度な集中や規律のない与信行動が近年の最も深刻な金融に関する問題につながったと指摘しています。
    プロモントリーはリスク選好度、リスク許容度、およびリスク限度の構造に関する評価、助言、およびサポートを行います。また、お客様の事業戦略を踏まえつつ、適切な業界標準および規制要件に照らして、リスク選好度、リスク許容度、リスク限度の構造に関する量的・質的な評価を行う形でサポートします。
    プロモントリーの採用するアプローチでは、お客様の事業および財務上の戦略やリスク文化に即した提言を提供できます。
  • 信用リスク報告:信用リスクに関する報告は、上級管理職向けであっても取締役会向けであっても、多くの場合は過去の事実に関するものであり、大量のデータが盛り込まれてはいるものの、本質的かつ実用的な情報が不足しています。リスク報告は将来を見据える観点から作成され、リスク管理に関する意志決定を円滑にすべきものです。
    プロモントリーでは、ご依頼頂いた各組織の事業規模や複雑性を考慮しつつ、既存のリスク報告書の検証を実施し、業界の慣行および規制要件と比較を行います。また、効果的なリスク報告を可能にするため、改善項目に関する提言を行い、適切な報告書のテンプレートを作成いたします。リスク報告が複雑である場合、あるいは複数の融資プラットフォーム、リスク管理システム、エンドユーザー・アプリケーションからの制約を受ける場合には、その作成および集計プロセスを検証して問題を特定し、データ管理の改善に向けた提言を行い、お客様のリスク報告書の改善をサポートします。
  • リスク管理方針および手続:リスク管理方針は、経営および職員に対して取締役会のリスクの選好度、リスク許容度、リスク限度を公式に伝える手段であるとともに、信用リスクのリスク・テイクや管理におけるその他用件や要望事項、指針を示すものです。リスク管理方針によってこうした期待事項を効果的に伝えることができない場合には、誤解の余地が生まれ、独立した内部統制機能の障害となり、期待事項の妥当性や経営陣のコンプライアンス評価、不当なリスクとなり得る違反行為の発見などを妨げること要因にもなります。よって、金融機関においては、リスク方針が意図された通り確実に実施されるための手続が求められます。
    プロモントリーは、強固な業界標準および規制要件を基準として、融資や信用面のリスク管理方針および手続の評価を行います。また、お客様の方針が企業のリスク・テイク活動にとって適切な内容であり、融資や信用面のリスク管理の全ての点を網羅すること、同時に、手続に関しては、実施する上で十分に詳細で説明力のあるものとすることをお約束します。また、リスク管理の方針および手続の策定や作成に際して助言とサポートを行っています。
  • 貸倒引当金:規制当局、および、その他外部の関係機関は、銀行のポートフォリオに適切に損失を反映させるため、貸倒引当金が十分なものであるかどうかに高い関心を寄せています。公認会計士と銀行規制当局の見解の間には様々な相違点があり、そのため銀行の手続きは一段と複雑化しています。
    プロモントリーは、貸倒引当金についての全ての方針、規程、手続、手法、報告、手段について、堅実な業界標準および規制要件を基準とした評価を行い、銀行が会計上、ならびに、規制上期待される要件の両者をうまく取り入れられるようサポートしています。また、貸倒引当金の充実度、および、妥当性に関する定量的分析も実施しており、特に、信用リスクの水準、および、傾向に照らし、個別および未使用の剰余金の検証を行っています。
  • 信用リスク管理の組織構造および態勢:強力な信用リスク管理プログラムには、適切な組織構造による下支えが必要となります。権限、責任の委譲、報告経路、融資部・経営陣・管理職の間での職務分掌について、定義を示し、説明責任を明確にする必要があります。重要な信用リスク機能に対しては、十分な人材の配置、および、組織化を進めることが求められます。
    プロモントリーの主要メンバーは、組織構造、管理能力、人材確保の十分性に関する評価を行っています。また、効率的かつ明確な組織となるよう組織構造の設計に関する助言を行い、金融機関をサポートしています。
  • 信用リスクに関する研修:金融機関では、一般従業員から管理職、取締役に到るまで、役職員それぞれが信用リスク管理の方針、規程、手続、また、規制の期待要件を熟知していなければなりません。
    プロモントリーは、信用リスク管理の方針、規程、手続が組織全体で十分理解され、一貫性を持って実施されるよう、幅広いテーマを取り上げて効果的な研修を実施しています。研修内容は組織のご要望に合わせてカスタマイズされ、信用リスク管理方針、規程、手続、信用格付のプロセス、当局との関係性、および、規制要件への対応、検査プロセス対策をその対象とします。
  • 規制に照らした評価および改善要求: 銀行規制当局および監督当局は継続的にその要求水準を引き上げ、銀行に対する監督を強化しています。プロモントリーのチームは規制当局での幅広い経験やその関係を活かし、お客様が規制当局の要件を理解・予測し、要件を満たす、あるいは上回ることができるようサポートいたします。また、金融機関の信用リスク管理業務の現状を規制当局の指針や要件と比較し、ギャップを特定すると同時に、その任務、責任、スケジュール、ガバナンス、報告等を含む改善計画の策定をサポートしています。重要な点として、プロモントリーは金融機関の既存の事業計画に留意し、手続きおよび業務が、戦略的・戦術的な事業計画や目標に照らし十分なものとなるようにしています。

【具体的なサポート例】

  • リスク管理部門の再編に取り組む銀行に対して、業界標準、および、規制要件に照らした業務の現状評価を含む、信用リスク管理機能の包括的な検証を実施しました。現状のクレジット環境における同銀行の競争力を高めるため、プロモントリーは実施計画の策定、および、改善に向けた実践的な提言を行いました。
  • 銀行持株会社に対して、取締役会からの依頼により、現状のリスク管理業務を規制要件と比較し評価いたしました。プロモントリーはリスク管理の体系、および、リソースの検証を行い、信用リスク管理方針および手続の改善と策定をサポートするとともに、合意された実施計画の進捗状況をモニタリングしました。

信用リスクの分析

ローンまたは信用リスクの検証機能は取締役会の目や耳となって独立した情報を提供するもので、信用リスク管理方針およびプロセスが意図された通り効果的に機能しているかどうか、また、リスクが定められた許容度の範囲内であるかどうかを確認することを可能にします。金融機関のリスク関連手続きの中で、規制当局または内部統制機能からの監視をこれほど受けるものは他にありません。内部格付や債権分類の不正確な状態が続けば、金融機関の財務諸表、および、経営陣の能力に対する当局の信頼は損なわれます。

プロモントリーは、融資の評価、および、格付付与のプロセスや実務を検証し、規制当局の債権分類基準および融資先の業績や信用力と整合的であるかどうか判断します。それらはいずれも、全体的な資産の質、貸倒引当金、自己資本の十分性を測定する重要な要素です。プロモントリーの専門家は、個別融資の質の評価、リスクの特定や格付の適時性、および、正確性の評価に関し、十分な経験を有しています。チームメンバーの大半は、信用リスクの評価、および、管理に関して20年~30年超の業務経験を有しています。


【具体的なサポート例】

  • 内部格付制度の要件、および、規制当局による債権分類の定義に照らし合わせ、リスクの特定や格付付与の適時性や正確性を特定するための評価を実施しました。これには、不良債権、個々のローンの減損引当金、不良債権のリストラクチャリングといったローンの会計上の処理方法の検討も含まれました。この評価結果は、代表取締役、および、取締役会に直接報告されました。その際、リスクの特定、および、信用リスク格付の正確性に加え、信用管理の質、および、個々の融資のリスク管理も検証対象としました。
  • 内部の信用リスクの審査機能の有効性に関する包括的な評価を実施しました。検証の対象となったのは、リスクの評価プロセス、計画の検証、範囲および頻度、執行状況およびコミュニケーションの検証、文書化および報告の状況等です。
  • 評価結果に基づき、融資の審査機能の改善計画の策定、融資審査の担当部とのコミュニケーション、人材の強化について同行を支援しました。
  • 商業ローンおよび商業用不動産のポートフォリオの信用リスクの検証を行いました。この検証は、信用リスクの特定、および、リスク管理や運営に関するあらゆる項目を対象に実施しました。
  • 外部委託している信用リスク検証サービスの有効性を毎年評価しています。
  • 商業ローンの残高や内容に関する大規模な検証を行いました。商業用不動産ローンおよび商業・事業ローンを対象として、統計的、および、一定の判断によって抽出した600件を超えるローンを精査し、これを基に銀行内部のリスク評価(格付)の正確性および有効性を評価しました。プロモントリーの信用リスク業務に精通したシニアスタッフがチームを組み、規制当局の基準および銀行独自の評価基準に従ってこれらの融資を評価し、経営陣に詳細な報告書を提出しました。また、銀行内部のリスク評価プロセスを検証し、不適切なリスク評価の原因を特定しました。
  • 規制当局から指摘を受けた、銀行の内部信用格付(リスク評価)のスケールの不正確性の特定についてサポートいたしました。プロモントリーの専門家のエキスパート・ジャッジメントに基づき、リスク評価(格付)に関する規制当局の水準に照合する形で数百件に及ぶ商業ローンを検証し、同銀行の評価(格付)システムの正確性を分析しました。プロモントリーのチームは格付(リスク評価)の定義、および、評価の運用方針の改善に取り組み、検証結果を貸倒引当金に反映させました。この検証によって、同行はポートフォリオに内在する損失の規模を特定し、その損失への善後策の決定を行うことができました。
  • リスク評価プロセスおよびローン・ファイルの検証を通じて内部のリスク評価(格付)システム、および、信用リスク・ガバナンスを評価しました。上級経営陣および、ライン管理者へ面談を実施し、それを基に商業ローンの調査用のサンプルを抽出しました。信用リスク委員会に同席し、不良債権の検証のサポートを行いました。綿密な検証を行った後、経営陣に対し、既存の業務、および、手続の改善策を提言しました。